密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

待ってました仮想敵 韓国軍レーダー照射にすがりつく死に体政権

ここのところJアラーともめっきり静かというか話題にも登らない。ゴーン逮捕も、高額報酬への怒りから、日本の人質司法の方が世界の注目を集め、おなじみ貴花田の今更で、
入管法改悪、無策ゴリ押し国会無視は、親安倍な方々の不安や不満も垣間見え、加えて株価暴落、来年本格化するトランプ・アメリカの貿易bullying and harassment(いじめと嫌がらせ)辺野古土砂投入の停止署名は世界に広がり、実態なきいざなぎ景気も国民の感性次第と暴言大臣新たなコメント。唯一モリカケの話題は収まっているものの、決して終わってはおらず、時期を得れば即再燃するだろう。


ここは一発ミサイルが欲しいところ、が、まさに願ったり叶ったりの、”韓国軍レーダー照射”を、絶対に大げさに取り扱ってはいけない政権の岩屋防衛大臣が、「攻撃直前の行為。不測の事態を招きかねず極めて危険」と発言。こうした言動が、国内を混乱させ、同盟国の関係をギクシャクさせる以外何の得になるのか、もちろん多すぎる悪法悪政でごった返す政権のとどめの株価下落の矛先逸らしだ。


アメリカには負けたし、ロシアは怖いし、中国には勝てる気がしないし、北朝鮮は不気味だし、韓国なら勝てそう?とキャンキャン吠えるネット・スピッツたち。


アメリカ・韓国・日本は一応東日本の重要な同盟国、そこと開戦してどうする。
軍事の専門家が、大騒ぎするほどのことではないと言っているのだ、素直に聞いたらいい。それに、韓国は徴兵制がある、すべての成人男性は、日本のゲーム戦闘しか知らない人々より戦争によほどリアリティーがあり、覚悟もあるだろう。戦闘が勇ましくかっこいいものではなく、自分の命に関わる恐ろしいものだという実感もあるだろう(それでも兵士としての訓練を受けることを国民の義務としてい受け入れている)。戦闘はゲームじゃないのだ。口だけネットだけで威勢のいいことを言って気分がいいのかもしれないが、そういう軽率な行いが、重大な結果を招くこともある(ないと思って威勢良く発言している点は、防衛大臣もネトウヨの方々もぼぼおんなじという、悲しい日本)



日本海上で警戒・監視の任務にあたっていた海上自衛隊の哨戒機が、韓国海軍の駆逐艦から火器管制レーダーの照射を受けたとされる問題。日韓両政府の見解が正面から食い違うなか、ネット上ではネトウヨたちが「じゃあ戦争すっか」「反撃するしかないだろ」などと噴き上がっている。典型が高須クリニックの高須克弥院長だ。
〈先制攻撃て見なす。すぐにチャフ撒いて 反転攻撃してよし。〉(21日Twitter)
〈次回からは攻撃とみなして即座に撃沈すべきです。これは明確な攻撃であります。銃を取り出して自分に狙いを定められたら応射するのは正当防衛です。現行憲法でも何ら問題はないとおもいます。〉(22日)
他ならぬ、元航空幕僚長の田母神俊雄氏のことである。周知の通り、田母神氏といえば、日頃から超タカ派の言説をぶちまけ、ネトウヨからも「閣下」「神」扱いされているお方。そんな田母神氏が、このレーダー照射事案のニュースを受けて、Twitterでこんな連投をしたのである。
〈韓国艦艇が海自対潜哨戒機に火器管制レーダーを照射したことで日本政府が危険だということで韓国に抗議したという。全く危険ではない。火器管制レーダーは近年フェーズドアレイ方式で常時ほぼ全周に電波を出し続けている。だから周辺にいる航空機などには電波照射が行われてしまう。〉(21日)
〈韓国艦艇は海自の対潜哨戒機だけを狙って電波照射したのではないと思う。周辺にほかの航空機がいればそれらも電波照射を受けている。しかしミサイルが発射されるには艦艇内の複数部署で同時に安全装置を外す必要がある。だから火器管制レーダーの電波照射が即危険だということにはならない。〉(同日)
 
さらにツイートは〈平時は突然ミサイルが飛んでくることはないから大騒ぎしなくてよい〉(同日)、〈今回ぐらいのことは世界中の軍が日常的にやっていることであり、電波照射をしてもミサイルが直ちに飛んでいかないような安全装置もかけられている〉(23日)などと続く。


ようするに、田母神氏によれば、火器管制レーダーの電波照射は常時行われているもので、かつ、常に周辺に電波を出し続けているので、今回の照射事案は偶然にも韓国軍艦艇の周辺にいた自衛隊の哨戒機にあたってしまっただけではないのか、というのだ。


念のため繰り返しておくが、一応、この人、腐っても航空自衛隊の元トップである。そのヤバすぎる政治信条や歴史認識にはいささかたりとも同意する部分はないが、軍事機器に関する知識はある程度正確なはずだ(でなければますますヤバい)。ところが、ネトウヨたちはこの“神”のツイートに猛反発、みるみるうちに炎上させてしまったのだ。
〈閣下の理屈ですと、公海上で海上自衛隊艦艇が訓練中で無い時にも韓国軍機へ対して火器管制レーダーを照射して良く、韓国側も抗議してこないということですよね?〉
〈ほぉ? 世界中の軍隊では日常的に他国の軍隊に火器管制レーダーを照射してると? その御言葉、しかと覚えておきます〉
〈ということは、日本もやっても構わないということ?いいんですよね?田母神さん?いいんですよね?いいんだ、そうか。ならどんどんやりましょう!〉
はては〈本当の田母神さんですか〉〈田母神なんて北のスパイ〉などとニセモノ説や工作員説まで飛び出す始末。ちなみに、高須院長も田母神氏のツイートに関して、〈田母神先生のおっしゃることは理解できました。ではこちらも先制攻撃抑制訓練として自衛隊機にレーザーを照射している仮想敵の標的にミサイルを撃ってもいいのでしょうか?武力放棄しているとなめくさっている隣国を威嚇するだけでも効果があると思うのですが・・・〉と投稿している。
この絡み方の“キモさ”にネトウヨの真髄を見た気がするが、いずれにせよ、本当に危機的なのは、いま世論が、こうした好戦的な流れに傾きつつあることだろう。
 いうまでもなく、論調を牽引しているのは日本政府だ。たとえば、防衛省が火器管制レーダーの照射を受けたと公表した21日、岩屋毅防衛相は「攻撃直前の行為。不測の事態を招きかねず極めて危険」と言明。前防衛相の小野寺五典・自民党安全保障調査会長も、25日の党の部会で「政府はもっと厳しく韓国に対応すべきだ。強い抗議を韓国にしていただきたい」などと鼻息を荒くしている。


しかし、「そこまで騒ぎ立てることではない」と指摘する自衛隊OBは、前述の田母神氏だけではない。本サイトの取材に対して元海上自衛官で軍事評論家の文谷数重氏はこう語る。
「日本政府は今回のレーダー照射に関して極めて強硬な反応を見せていますが、こうした対応それ自体が、外交的に見て誤りとしか言いようがありません。そもそも、火器管制用のレーダーというのも、おそらくは精密レーダー、距離や角度を測定するもので、ミサイル誘導用の電波を照射したわけでもなさそうです。いずれにせよ、今回の事案で一切の損害が生じていないように、照射されたとしても何も起きません。状況から敵意も認められませんし、脅威度も極めて低いでしょう」
 

さらに、文谷氏はプラグマティックな立場から、日本政府が世論を煽ることのデメリットについて続ける。
「にもかかわらず、韓国側に烈火のごとく抗議して何を得られるというのでしょうか。日本政府も韓国政府も一切の利益を得ることはなく、それどころか両国の関係が悪化するだけです。ただでさえ、元徴用工や元慰安婦の問題で、日韓政府は請求権に関する外交的妥協点をあらためて模索せねばならぬ時期。そのなかで、日本政府が『韓国けしからん』という国民世論を煽ることは、政治だけでなく経済にも重大な悪影響を及ぼす以外にありません。本来であれば、両国当局が水面下で交渉し、見解の相違などについて解決すべきでした」
 

文谷氏の指摘するように、今回の事案に対する日本政府の反応は、明らかに過剰としか言いようがない。安倍政権にとって、そこにメリットがあるとすれば、国民の意識を韓国に向かわせて、国内の相次ぐ不祥事などに関する批判をうやむやにし、政権浮揚のきっかけとすることぐらいだろう。
 

だが、こうした偶発的なトラブルの発生を、色気を出した政治権力が利用することで、それこそ冒頭で触れた高須院長のように、「即座に撃沈すべき」などと戦争を煽る論調がはびこる。そして、いつのまにかこうしたファナティックな世論に押され、日韓関係は引き返せないところまで行く可能性もあるだろう。
 両国政府も含めて、いまのうちに、わたしたちが抑制的かつ冷静になり、好戦的な論調をなだめていかねば、本当に危険な対立状態に突入しかねない。無論、そうなってからでは遅すぎるのだ。
(編集部)


上位の軍関係者は徹底的に現実的なものの見方をする。それが彼らの資質であり役割だ。
その上でなおかつ文民統制があるのに、この文民が幼稚で感情的でかつ、物事の状況を狭義的にしか見ず、都合よく我田引水するくらいしか考えられない人間たちであることが、今の日本の最大の危機だ。


韓国とはお互い尊敬できる同盟国として手を携えてゆくこと、それが、東アジアの平和的安定の最初の基礎だ。相手国の説明も、軍事の専門家の意見も聞かず、危機を煽る安倍政権とそれに追従する一部の人々。本当に追従しているのではなく、バイトで無責任に楽しく騒いでいるだけという気がする。深くものを考えないお軽いおバカさんは多くても、自分や他人の命を奪う状況に興奮し楽しむ真性のバカものが増えているとは思いたくない。しかし歴史的にも、ある状況下では、デマやヘイトから狂気が蔓延しジェノサイドを生む。これからもそれは起こり得ることであり、心底恐ろしいことだと、今の日本こそ真剣に考えなくてはならない。


PVアクセスランキング にほんブログ村

ランキングに参加しています。
宜しかったら、両方をクリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ