密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

ワンパターン、言う事聞かなきゃ金は出さん。

晴耕雨読さんの「大学教育の終焉:内田樹の研究室」を読んでいて思った事。
http://sun.ap.teacup.com/souun/19185.html
ある時期から大学には「まったく無意味」としか思えない通達や規則が文科省から雨あられのごとく降りてくるようになった。そのような制度変更について「何を根拠に文科省はそのような制度変更が有用であると判断したのか」「その制度変更の適否の検証はいつ、どのようになされるのか」「その制度変更が失敗だった場合、誰がどう責任をとるのか」というたぐいの(少しでも知性がある人間なら誰でも思いつくはずの)問いはすべて封殺された。いいから黙って言われる通りにしろ。言われる通りにしなければ助成金や運営交付金をカットすると上から一方的に告知された。


これって、ユネスコへの南京大虐殺認定取り消しを求める際の,拠出金をださん。
今回の妥結した慰安婦問題での、慰安婦象撤去しなければ10億はださん。
と全く同じ思考方法。本当に安倍政権は,お金ですべてを解決できると思っているだね。お金で横っ面はりまくり。それが安倍ワンマン会社の内部保留金とか,安倍財閥の私的財産なら、とても下品で知性のかけらもない要求ではあるが、まあしょうがない,こういう人もいるですむが、その横っ面張りまくっているお金は,国民の税金。その国民の税金を盾に問答無用で,国民生活を支配する。それがまかり通ってしまっている。なんて従順な日本国民。


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村


この上緊急事態条項ができれば、いったいどうなってしまうのか。
アメリカは9・11によって”愛国法”が期間限定で施行された。この法律でも,決定権を内閣総理大臣(アメリカで言えば大統領)に集中させるというような無茶苦茶は、なされていなかった。その為の特別委員会を発足させ,非常事態に専任であたらせる(もちろん大統領は加わるが)と云うシステムだったようだ。そうであっても、国民は自分たちの民主主義に対する信念を守る為に時に抵抗をした。
前に記事:非常事態宣言と,個人の権利抑制+アメリカの難民受け入れ
http://artrino.muragon.com/entry/64.html
のなかで書いたが,企業活動の記録の捜査(図書館帯出記録条項)”の適用で,図書館司書は,当局から通達があった場合、特定個人の読書,ネット検索記録の提供しなければならない。本人にこの事を知らせた場合は違法-処罰となると云う。そしてアメリカ図書館協会は条項に強く異議を唱え、非常に警戒し、彼らは米国愛国者法を非難する声明を発表。会員(図書館司書、職員)に言論の自由と利用者のプライバシーの保護を守ることを求めた。彼らは図書館の職員に捜査令状に従う前に法的な助言を求めるやりかたを模索し、会員には法的に必要とされるまで可能な限り長く記録を手渡さないことだけを助言した。その後、全米図書館の職員は、記録をばらばらにしてそのような命令に従うことを避けるように抵抗した。
このように、9・11のようなテロ大惨事によってであっても、国民は政府のやり方に,協力できる事,してはいけない事をはっきり,各人の立場で持っていて、かつ抵抗した。守らなければ逮捕もある条項にでも、法律家による事態の検証、対策を考えて対抗した。


こうした事が果たして日本の人々にできるのだろうか?前出の大学に対する”制度変更の適否の検証”において、大学と云えば最高学府、その教鞭をとる方々は知性の象徴であるが、”いいから黙って言われる通りにしろ。言われる通りにしなければ助成金や運営交付金をカットする”に抵抗の手段を持ち得なかった。


戦争法反対、違憲立法反対で,大学の教授方々、学者の方々は声を上げられた。しかしそれ以前自分たちの環境で行われた、不当な粛正には抵抗できなかった。


もちろんこういう状態には連帯が必要で、その連帯のシステム(法律家をくわえた)が必要だ。個人の抵抗は非常に理不尽でむなしい結果に終わる事がおおいからだ。その意味で,昨年は多くの人がいろいろな立場であっても市民の連帯できる事が解り,その上で行動できた。今後はきっと、もっと連携し対抗できるだろう。しかしそれでも、なお,私的状況、個人の職場,学校、家庭でおこったら、多くの人は何も出来ないのではないだろうか。


だから、とにかくなんでも,上から命令できる,そのような世の中にしたいと考えている人たちに、全権委任、主権の譲渡など絶対にしてはならない。


PVアクセスランキング にほんブログ村



ランキングに参加しています。宜しかったら
下のバーナーをクリックしていただけると嬉しいです。


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村