密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

もはや関連経費は3兆円規模 浅薄な拝金効率主義の象徴 代々木国立競技場の拙速な取り壊し

有無をも言わさぬために、急いで取り壊し、そういう印象だった。
地勢的に無理なデザインの選出、そのデザインの芸術性を無理やり切り落とし、膨れ上がる建設費、最後はキャンセル、再選考、盗作問題で提訴され、猛暑の東京に一番配備しなければならない空調設備をカット、聖火台を入れ忘れ、将来に渡りまだ膨れ上がる費用。


旧代々木国立競技場は建築家丹下健三氏の代表作で、世界手ににも評価の高い建築物だった。取り壊されたと聞いた時、建築好きの夫Dさんはかなりショックを受けていた。
建築家ガウディの死後現在に至るまで完成に向けて取り組まれているスペイン・サグラダファミリアを思うと、日本は建築の芸術的価値など微塵も考慮されない国だとわかる。
世界に誇る建築物を見切り発車で破壊したのだ。
体育館の設計は丹下健三の手によるもので、丹下の代表的作品として名高い。第一体育館・第二体育館とも、吊り橋と同様の吊り構造の技術を用いており、第一体育館は2本、第二体育館は1本の主柱から、屋根全体が吊り下げられている。
観客を競技に集中させるために考案された、内部に柱を持たない珍しい構造の建物である。また吊り構造の天井を安定させ、台風等の災害時にも問題が生じないように、油圧ダンパー(制震ダンパー)で屋根の振動を抑える構造を採用しているが、油圧ダンパーを制震目的で採用した建物は日本初となった。



その評判は、東京オリンピックの時にアメリカ水泳選手団の団長が「将来自分の骨を飛び込み台の根元に埋めてくれ」と申し出たと伝えられるほどで、戦後の日本を代表する名建築として高く評価されている。また、この体育館を設計した功績により、国際オリンピック委員会(IOC)は、東京都、日本オリンピック組織委員会とともに、丹下健三を特別功労者として表彰している。IOCのブランデージ会長は、授賞式において、次のように丹下の建築を賞賛した。「スポーツが建築家を鼓舞し、一方多くの世界記録がこの競技場で生まれた ことでも分かるように、この作品が選手たちの力をかきたてたと言えるのではないだろうか。この競技場は、幸いにも大会に参加できた人びと、また観戦するこ とのできた美を愛する人びとの記憶の中に、はっきりと刻み込まれるであろう」。(by wiki)


新国立競技場国立競技場はデザインコンペの審査委員長安藤忠雄氏、自分の愛犬に”タンゲケンゾウ”と名付けるほど敬愛?していた、その人の代表作の取り壊しに何らの思いを抱かなかったのだろうか?


そして国際的評価の高い、歴史的芸術的価値の喪失とともに、血税も喪失し続ける。



東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の整備費用が約790億円も不足することが、会計検査院の調べでわかった。5日のNHKが報じた。


 新国立競技場の整備費は約1600億円で、財源は「国」「都」、整備の事業主体である「日本スポーツ振興センター(JSC)」のスポーツ振興くじの売上金で、割合は2対1対1とされている。


 これについて会計検査院が調査したところ、JSCは昨年度、新国立競技場の整備費や国立代々木競技場の耐震改修工事などに支払う資金がショートし、すでに約50億円を民間金融機関から一時的に借り入れていた。


 さらにJSCは今後2年間で約790億円の資金不足を見込んでおり、民間金融機関からの借金で賄う方針だというから驚きだ。返済は長期にわたる見込みだ。


 新国立競技場はオリパラ終了後、民営事業化される計画だが、それまではJSCが維持管理費を負担することが想定されている。民営化が遅れれば不足する資金はさらに膨れ上がる恐れがある。


とにかく異論が出る前に、また反対意見があっても強硬に拙速に押し通すやり方は、現政権の体質そのものであり、また、極右自称愛国者の政治家たちの国威高揚志向=箱物行政一辺倒の表れで、小池知事による街路樹伐採(マラソンのため?貴重な木陰が減り、猛暑加速でサマータイムまで持ち出す後付けの滑稽)も同じ志向性によるものだ。
樹齢70年ー100年という木々を切り倒す。




「エコの小池」も看板倒れか。東京・千代田区内の3つの道路工事で、樹齢70年超のイチョウを含む約300本もの街路樹の伐採計画が浮上し、保存を求める陳情が区議会に相次いだ。千代田区所管の「区道」工事はとりあえず街路樹を残す方向で計画を見直すことになったが、都所管の「都道」工事は、伐採計画が生きている。工事を進める都建設局第1建設事務所は12月下旬にもイチョウの木々をバッサリと切り倒す予定だ。


問題の都道とは「白山通り」のうち、JR「水道橋駅」東口から神保町交差点にかけての約700メートル。第1建設事務所は「伐採する街路樹は最小限にとどめる」と説明するが、120本のイチョウ並木から50本を伐採する計画を立てている。


都は今年度からNTTインフラネットと委託契約を結び、工事に着工。すでに東側の街路のイチョウ26本が無残にも切り倒された。西側の街路付近の商店主は「ある日、唐突に並木に伐採を知らせる貼り紙が巻かれていたので、驚いた」(付近の商店主)と語ったが、計画を見直さない限り、残る24本もあと2カ月の命だ。

都が工事を推し進める理由は、小池氏が知事選の公約にも掲げた「無電柱化」である。


「工事区間は4年後の東京五輪のマラソンコースに指定されており、コース内で唯一、電柱が立っている地域です。都はいやでも応でも世界が注目するマラソンコースの景観を一新させるため、総額10億円の予算をつけ、五輪開催前年の2019年度までに無電柱化の工事を完了させる予定です」(都政関係者)


たった2週間のオリンピック、いや選手たちが走り抜けるホンの数分間のために、直径50センチはゆうに超えるイチョウの大木を犠牲にしていいのか。エコを標榜する小池氏にも、自身が固執する無電柱化によって樹木が失われる現実をどう思うのか、ぜひとも考えを聞いてみたい。「千代田の街路樹を守る会」の愛みち子氏が言う。


「小池知事が、大きなイチョウの木が数十本、伐採されるのを知りながら、無電柱化を進めているとは思えません。エコロジカルな都政に反するからです。エコロジーとは多様な命です。伐採対象である木も生きており、今年もギンナンを実らせています。知事にもこの実をお届けして、命の危機を知らせたいです」


この計画に対する「千代田の街路樹を守る会」反対署名運動は、2日前にアップデートされており、抵抗は続いている。
https://www.change.org/p/100年の街路樹をオリンピック開発から守って下さい


アメリカ社会はむやみに木を切らない。老木倒壊による家屋破損被害や、走行車両への折れた枝の直撃による事故頻発、セントラウパークでは、枝に当たったマラソン中の人の死亡事故まであるが、本当に必要最小限しか切らないのだ。多様性と共存の社会を目指すアメリカとしては、木々や自然動物との共存、テリトリーの過度の侵害にも心を砕く側面もある(現在に至るまで、多くの戦争戦闘空爆という侵害を行う側面もある)


何十年もかけて育った、人類の生存にも不可欠な樹木である。その時の都合で一度きり倒せば、簡単には戻らない。昨今常に日本に帰って思うことは、本当に木が少ないなぁと言うことだ。狭い土地の活用でどんどん更地にしてしまうのが、無味乾燥の風景を広げる(それで珍しい植物を持ってきて商業主義的イベントに使い、自然をむしっりとって偽りの憩いを演出する)


辺野古の貴重な生物の住む美しい海の埋め立てと土砂による生態系の破壊。ギロリンと呼ばれた諫早湾の干拓事業。反対意見を無視して取り返しのつかない事態を強引に推し進めるやり方は、これも同質のものである。


自然界は、人間本位の開発のための無尽蔵の消費には耐えられない。自然の、芸術の、価値を軽んじる、異論を力づくで封殺するような政府は、人の生活・命も軽んじる。
木をなぎ倒し、海を埋め立てるように人権もなぎ倒す。


会計検査院が、東京五輪・パラリンピック関連経費は3兆円規模になると報告を出した。

「道路輸送インフラの整備1389億円」、「競技力の向上456億円」、「大会運営に係るセキュリティーの確保69億円」――。会計検査院が各省庁に、東京五輪・パラリンピックに関連した事業項目の提出を求めたところ、その数は286に上った。


国家的イベントの開催を支えるのに、どれほどの費用がかかるのか。4日に発表された会計検査院の調査結果などを合わせてみると、2年後の東京五輪・パラリンピックの関連経費は3兆円規模になる。ただ、大会組織委が公表するのはその半分程度。「総額」の出し方の違いには、主催者の苦悩も見え隠れする。



世界一コンパクトな五輪に」。そんな理念を掲げて招致を実現した東京大会。招致前の2013年1月に国際オリンピック委員会(IOC)に提出された立候補ファイルでは、大会経費は8299億円と試算されていた。それが16年12月には約1兆5千億円と倍近くに膨らんだ。17年12月時点では1兆3500億円となっている。




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