密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

セクハラの罪と罰 麻生発言は暴言か?長引くセクハラ騒動は安倍政権の思う壺

アメリカ・ハリウッドから"MeToo"運動が巻き起こり、日本でも、伊藤詩織さんによる強姦と日本の社会対応の酷さ、権力によるもみ消しの告発が国際的注目を集めている。


日本は、未だ男尊女卑の感覚が、社会の通奏低音であるという、まさに人権後進国である。伊藤詩織氏へのありえないほどひどいネットでのバッシングを見てもわかる。
だた、その後の"MeToo"の煽りも受け、福田事務次官(辞任)のセクハラ騒ぎや、40代後半のアイドルの未成年キス事件過熱。伊藤詩織さんのケースよりも、モリカケ権力私物化よりも、厚労省・財務省の公文書改ざんよりも、自衛隊日報隠蔽よりも、自衛官の愛国センス問題よりも大きく扱われ続けていることの、バランスの悪さを感じてきた。


詩織さんのように、薬物使用が疑われ、本人の同意なしの性交渉、体への実際の傷を与えられた犯罪と公権力によるもみ消しと、仕事上、言葉での性的コンタクトを受け続けたストレスとは、同列に扱われない。アメリカでも、Criminal or Bad Taste と分けられる。


大まかではあるが、Criminalは、強姦、強姦未遂、合意もなく身体を触る行為 強迫行為など。パワハラ・セクハラは、 性的な関係を力関係を元に迫る〜これがハリウッドやFoxで大問題になり、ディレクターや創設者が解雇された。これは、本人に行為を合意させる圧力まででであり(それでも職を失うに値する社会的制裁の対象になる)もし強引に、体に触ればCriminalである(だから彼らはそこまでしない、あくまで取引として持ちかける)。
Bad Tasteは、その人間のセンスの狂いから、相手が不快になるような会話を気付かず行う。多くは未熟な認識からで、頭が良くて各分野に秀でているがソーシャルスキルにかける人物に多く見受けられる傾向がある。軽い性的なユーモアであると誤解して使用。また悲しいかな、言い方、人格、立場、タイミングで、人によっては許されるものである場合も否めないので、適切でない資質でも本人は許されると思ってしまう。


私は、福田氏のケースはこのBad Tasteから来ると思っている。こうした人は相手の反応に鈍感(独りよがり)で、相手の「やめてください」も遊びの会話と誤解してしまう。
彼の罪は、自分が女性記者に対して圧倒的優位な立場にいるという認識にかけ、自己満足のコミュニケーションを取り続け、また質問のはぐらかしに性的な会話を用い続けたことだ。ここがBad Tasteの所以だが、福田氏の言葉は、言うなれば、女性賛美を原則としている。魅力的だと言い募り、**してもいい?と相手に問いかけるにとどめている。本人は性的に侮辱してない、褒めていると思っているだろう。女性は嫌な相手に性的な部分を褒められることは、キモい以外の何物でもないとこを認識していないだけだ。


ブスには話さない、ババアは引っ込め、女はバカだから解らないなど、ヘイトに近い女性蔑視年齢差別を平気で口にする男性はかなり多い。最も象徴的なのが自民長尾敬衆院議員の「こちらの方々は、少なくとも私にとって、セクハラとは縁遠い方々です」ツイートだ。


福田氏の場合このBad Tasteの会話の結果として、性関係を匂わす、誘う行為。言いながら手を握るとか体に触れてくるとか、があったのなら、完全セクハラ辞任に値するが、そうでなかったのであれば、これは、女性の所属する会社から正式に、記者がストレスを感じているのでやめてほしいと要請し、是正されればいい問題であった。
世論が感情的正義を振りかざし、辞任をさせ、退職金を取り上げることに執念を燃やすほどのCriminalではない。


暴言王麻生副大臣が、「セクハラ罪っていう罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」発言して、又しても、人々の怒りを買っているが、あながち暴言でもないかもしれないと思っている。つまりは、Criminal or Bad Taste と言っているのだ。


ただ、この問題が過熱して他の問題が忘れられれば政権としては御の字で、故に、下火にならないように、こういう発言を繰り返してているのではないかとも疑われるが。
この問題が騒がれれば騒がれるほど、安倍政権の私物化問題から、官僚憎しにシフトして本質が煙に巻煙に巻かれてゆく。安倍政権の思う壺?


熱しやすく冷めやすい日本国民は、一世風靡で言葉は広がるが、それも一過性であり流行りの類を抜け出せない。セクハラ・パワハラ・マタハラ・モラハラ 日常的な無神経な発言や、不利益を受けてはいけない、人間としての営みの当然の権利、社会でもカバーしてゆかなければならないことを、利益追及という観点で排除することや、排除を感じさせる言動を行うことは、意識的にやめてゆかなくてはならない。しかし、こうしたことは、それこそ、「セクハラ罪っていう罪はない」のであって(状況によっては罪になる)、多くはモラルに任されている。


"MeToo"を広めるのはいい、その際、違法・犯罪にならない部分の、適性なモラルの範囲をきちんと議論し社会に確立してゆくことが大事だと思う。


ジャニーズ山口氏に対する、バッシングは、彼のアルコール依存とその際の悪癖もあいまってのものだと思うが、アイドルという、ある意味セクシャルな部分で魅力を打ち出している人物であり、スターでもある男性の一人で住む部屋に(アイドルやスターでなく一般の男性でも)、深夜訪ねてゆくということが、望まない不愉快な出来事を生むということを、10代の少女たちに対して、保護者が認識を即する必要がある。これは、性犯罪被害者に責任があると責める認識とは違う。お酒を飲んだから、暗い道を歩いたから、露出の多い服を着たから、そんなことを被害者側の非であると攻撃するのは、不当であり論外だ。


ただ強姦目的の計画的犯行・断れない事情を盾にした確信犯でく、知人による強姦(未遂)の場合、勘違いとエスカレートによることが多い。こうした場合、どこがポイントであるかというと、女性(男性でも)NOという意思表示をしたか?それを尊重されたか、である。夫婦であっても妻がNOと言ったのに、無理やり行えば、強姦罪が成立する。ここを男性は肝に命じておくことだ。以前好きと言われたとか、部屋に入ってくれたとか、一緒にお酒を飲んだとか、そんなことと、性関係の合意は一切関係ない。


深夜女性は男性の部屋を訪れ、男性側は性関係の合意と考え、キスをしようとする。ここで女性がNOという。その先強引の性関係を迫ればCriminal やめれば問題にはならない。勘違いを謝罪すればその後の人間関係も継続可能ある。女性が意思表示をできない状態で性関係を持つことは当然犯罪だ。


ジャニーズ山口氏は、キスをして?しようとして?拒まれ、それ以上は強要しなかった。これは正しい行いだ。酔っていて少女に怒りもむけたり出て行け怒鳴ったりした場合、相手の恐怖心を煽り、大人として不適切な行為であると言わなければならない。大人としての責任は大きい。強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となったのは妥当。
起訴猶予処分(きそゆうよしょぶん)とは、被疑事実が明白な場合において、被疑者の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときに検察官が行う不起訴処分である(byWiki)
未成年者への行為という点が犯罪性を問われたということだろう。


それにしても、所属グループ一緒に謝罪や本人の無期活動停止となると、体育会系連帯責任の甲子園出場辞退みたいでやや馬鹿馬鹿しい。まあそれが芸能人であり、イメージも商品であるので仕方がないのかもしれない。ただ、鳥越氏もそうだったが、NOと言われて、やめた時点で強姦でも強制わいせつでもない(法的にはどう決着するかは解らないが)だろう。なんとなく行為の中身に対しての社会的制裁のバランスの悪さを感じる。
これは芸能人の過熱不倫バッシングについても感じることだ。


大衆の裁きたい症候群のガス抜きスケープゴート?その陰で、やれやれと一息ついて大きな顔で外遊しまくっている政治家がいる。易きに流れてのジャスティス・ハイはこの国を劣化させる。


ともあれ、小さな子に、知らない人について行ってはダメだよ、と親が注意するのと同様に、若い未熟な女性に、深夜に性関係を望まない男性の独居する部屋に行くべきではないと注意することは必要だ。彼女自身のためにも、また彼女の成熟と行為を誤解した男性のためにも。



PVアクセスランキング にほんブログ村

ランキングに参加しています。
宜しかったら、両方をクリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ