密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

 国会ごまかし答弁へのFact Checkの大切さ

アメリカのメディアは、大統領や政府要人のいい加減な答弁、うそ、デマを許さない。
そんなことをすれば、即時反論される。有名なNYタイムス、トランプの100の嘘然りである。


ここ数日、風邪?を引いて寝込んでいて、何もできないので、国会中継を聞いていたのだが、小川敏夫議員の質疑での、エンゲル係数上昇についての安倍総理とのやりとりに違和感があったが、やはりボーとしていて、何かおかしいがよくわからなかった。
国会では特に、安倍総理の滑舌の悪い長広舌と、やたらに数字を出すやり方で、知識のない人間はそれらしく聞こえてしまう。野党もその場でいちいちFact Checkをし、首相の数字が、都合よく取り上げられていることを、国会の場で国民にしめさないと、まずいのではないかと常々思っている。


この違和感のエンゲル係数のくだりも、安倍総理のやたら数字を挙げた長広舌で、押し切られたような印象になった。こうしたことに対してメディアがきちんと後日、チェックを行って欲しいと思っていたところに、日刊ゲンダイがこの問題を取り上げてくれた。



大新聞やテレビはあまり報じていないが、31日の参院予算委員会で「エンゲル係数」を巡って、珍妙なやりとりがあった。


 民進党の小川敏夫議員がアベノミクスによって国民生活が苦しくなっていることを表すデータを挙げる中で、「生活の豊かさを示すエンゲル係数が顕著に上がっている」と指摘。


”生活の豊かさを示すー上がっている”という小川議員の表現も国民を混乱させると思う。
国会内の答弁では、豊かさの数値が上昇と取れてしまうからだ。
質問時間が短いとはいえ、せめて、”食費が生活費に占める割合をを示すエンゲル係数が顕著に上がっている”と言って欲しかった。


これに安倍首相は、「(エンゲル係数の上昇には)物価変動、食生活や生活スタイルの変化が含まれている」と反論、「景気回復の波は全国津々浦々に」と、いつものフレーズを繰り出したのだ。


 えっ! 生活スタイルの変化? エンゲル係数は消費支出に占める食費の割合のことで、一般に「その係数が高いほど生活水準が低い」というのは経済学の常識じゃないのか。


「食費は生活の基礎的な部分。支出に占める割合が大きければ大きいほど、生活に余裕がないという指標です。安倍首相の答弁はテストなら0点ですよ。『生活スタイルの変化』と言いますが、ひところは『外食にシフト』というデータもありましたが、今や外食の単価が下がり、ワンコインでおつりがくることもある。外食費は多くありません。安倍さんや麻生さんは1万円を超えるステーキを食べに行く金持ちだから、自分と国民の違いが分からないのでしょう」(経済評論家・斎藤満氏)


 安倍首相の経済指標の“恣意的な解釈”は毎度のことだが、予算委でアピールした「有効求人倍率が全都道府県で1倍を超えた」「パートの時給が統計開始以来最高」というのも眉唾だ。


有効求人倍率の求職者というのはハローワークに行った人だけ。失業保険が出る期間を過ぎてハローワークに行かなくなった失業者は含まれません。賃金が上がっていると言いますが、財務省の『法人企業統計』によれば、企業の人件費は2012年10~12月期の44兆円に対し、直近の17年7~9月期でも44兆円のままです。パートの時給が上がっても、勤務時間を減らしているので、賃金は増えていません」(斎藤満氏)


 目を背けたくなる数字をもうひとつ。安倍首相が渇望する「デフレ脱却」宣言を阻むのは個人消費の弱さだが、第2次安倍政権発足から5年(17年7~9月期まで)の軌跡を見ると、名目GDPは11.4%拡大したが、個人消費は4.3%しか増えていない。つまり消費低迷は長期化しているのである。


 アベノミクスの失敗、さすがにもうそろそろ認めたらどうか。


安倍総理のまことしやかなご都合数字を、国会質疑で詰め切れないのは、野党の質疑時間の短さと尋常ではないこの政権の問題の多さによる。加えて、のらくらと、再三同じことを申し上げたいるが、などと野党がくだらないことを繰り返し聞いているかのような印象操作に余念無く、その実、聞かれたことには一切答えず、論点をずらし、恣意的数字を挙げて自体を歪曲させる安倍政権の厚顔無恥と国民騙しの口先テクニックだ。


いくら国会中継を見ていても、ましてや与党に都合の良いところを切り取られNHKニュースを見ていれば、与党側の印象操作は成功してしまう。せめて、各マスコミが、協力して、Fact Checkを行う後追い記事を出せば、これほどの安倍一強は作られなかっただろう。


メスメディアの使命は、国民に真実を伝えること。権力を監視することだ。その使命を果たして欲しいと願う。


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