密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

昭恵さんご存知?アメリカにおける公職者への375ドル以上の高額プレゼントには、厳しいルールがある。

アメリカでは(たぶん日本でも)公職者へのプレゼントについて厳しいルールがある。
特に大統領及びその夫人ともなれば、彼らが受け取ったプレゼントを管理する部門が存在する。


ニクソンが副大統領時代、彼の孫娘に、コッカスパニアル(名前をチェッカーという)子犬がプレゼントされ、周囲が問題視。これについて、ニクソンは、『私は幼い2人の娘を愛しているし、彼女たちはチェッカーを愛している。返すつもりはない』とスピーチし、これには、孫や子供を持つ人々の心に訴え、非難報道は治まった。この有名な”チャッカースピーチ”で彼の名声はさらに高まった。


さて、トランプが『私はミレニアを愛している。ミレニアは真珠を愛している、返すつもりはない』とスピーチしても成功を収めないだろう。



5日午後、夫がトランプ大統領とゴルフをしている間、昭恵夫人はメラニア夫人(47)と東京・銀座の宝飾店「ミキモト本店」を訪問。海女2人を待機させ、メラニア夫人に養殖真珠について説明させた。さらに6日は、都内の小学校で一緒に書道体験をして円満ぶりも演出した。


「昭恵夫人のミキモトでの“おもてなし”は店内見学だけではありません。公費かポケットマネーか分かりませんが、計140万円相当のパール商品3点をメラニア夫人にプレゼントしたそうです」(外交関係者)


日本は公職にある者と、メディアや利益相反関係にある者の倫理規定が、あって無きが如しであるが、アメリカは違う。ことに大統領、政府高官に寄せられた贈り物は厳しく管理される。そういう部署のちゃんとある。

米国務省のある職員はAFPに対し、「外交上の贈り物は長い歴史を持つアートであり、多くの指導者や国々から非常に重要に受け取られるため、われわれはあらゆる状況に備えておかなければならない」と語った。


 ミシェル・オバマ(Michelle Obama)大統領夫人は2013年、ブルネイ王妃から花をモチーフにした、イエローサファイアとダイアモンドを散りばめたホワイトゴールドのイアリングと指輪、ネックレスのセットを贈られた。


 先月公開された贈答品の公式リストによると、このジュエリーセットは7万1468ドル(約860万円)相当の価値があるとされ、「受け取りを拒めば、送り主と米政府を困惑させる事態になる」との判断から、受け取りが承認された。


 つまりこのことが、米政府高官のために浪費された贈り物の全てが受け取られ、法に基づき記載されなければならない理由だ。


贈り物に375ドル(約4万5000円)を超える価値がある場合は米政府の所有物となるため、それらを引き渡さなければならない。受取人がそれを所有したい場合には、市場価格で購入しなければならない


これに基づけば、昭恵夫人お見立ての140万円の真珠の3点セットは、ミレニア夫人がそれをたいそう気に入れば、トランプが政府から買い上げて再度プレゼントしなければならない。ちなみにミッシェルに送られたブルネイの宝石をちりばめたジュエリーは、多分国の財産となり、スミソニアンのガラスケースに収まったと推察される。


これとは対照的に、米国から外国の指導者らに贈られるプレゼントの価値は、国家秘密と言う人もいるほど厳重に守られ、公表されていない。


 外交訪問が決定すると、儀典官室はフル回転で、面会する可能性のある外国の要人それぞれにふさわしい贈り物の提案をする。ただ最終的な選択は、プレゼントを贈る本人が決定する。


 儀典官室は、受取人がどんなものに興味があるかを調べ、なおかつ両国に繋がりをもたせ、米国産の製品を紹介する機会にもなるような贈り物を提案する。


一般にアメリカ人は、むやみに高価な贈り物を選ぶことは、下心の表れで、品性も問われ、友情・親しみとは程遠く、たとえ、利益誘導目的で、ワイロを渡したい相手にでも表立っては避ける慎みがある。


ちなみに、こちらに来る時のアメリカ人の友人へのギフトなら、高価ではなく独特のもの、ユーモアのあるもの、相手の趣味のもの、手作りのものなどがいい。プライドより親しみが重要と思う。相手のレベルを見て、高価なもの、高級なものをあげなければ相手に見縊られるとか、ご威光を感じてありがたがるとかという日本の感覚とちょっと違う。


国のトップ同士でも、ユーモア、知的センスを見せた安価なものがあえて選ばれる。
オバマ大統領も2013年、多くのプレゼントを贈られた。デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相からは英国のヒット曲を集めたCDが、今は冷え切った関係にあるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領からは磁器の皿が贈られている。
”復讐は冷たい皿でサーブするのがベスト”という諺を引いてかどうか?は、さておき、こうしてみると、100万円を超えるプレゼント、しかも彼らの自宅トランプタワーの向かい側に店があるミキモト真珠を送るというのは、間抜けであり、下品でもある。


さて、オバマ大統領のプレゼントセンスは、というと、
ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王を訪問した際には、歴代法王の離宮、ガンドルフォ城(Castel Gandolfo)の庭園に植えてもらうことを願って、ホワイトハウス(White House)の庭から採取した9種類の種の入った箱を贈った。その箱は、米国最初のカトリック大聖堂であるボルティモア・バシリカ(Baltimore Basilica)の木を使った手作りで、自由の女神(Statue of Liberty)の銅を使用した特別な装飾が施されている(こうした歴史的建造物の一部を摂取して作られた特別な箱であると思われるーおう全これらは年次修復されるので、その際の物であろう)
といった具合に、心のこもった、意味深い、特別な配慮と思い入れが際立つ。
一方で失敗もあった。オバマ大統領は2009年、当時のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相に、英国のシステムでは再生できない米国のクラシック映画のDVD25枚セットを贈り、英国メディアから激しい批判を受けた。
オバマ大統領は、時々間の抜けたことをする。まさか同じ英語圏で再生できないとは、多分儀典官室の職員(彼らの責任も大きいと思うが、それで首を切られたりはしない)も思い至たらなかったのだろう。


プレゼントは、センスと愛情(相手のことを知り、相手を喜ばすように心を砕く)。大人から、若い世代には、現金(チェック)や、本などが自由に変える贈答カードを送ったりする。


それにしても、私人とはいえ、外交に一役かうために外務省から夫人付きが送られているのはこういうときのためだ。まさか外務省の官僚がアメリカの贈答品の処遇を知らないとは思えない。昭恵夫人は、私費or公費を使い、トランプ氏に12300ドル(140万円)の散財(彼にとっては痛くもかゆくもないだろうが)をさせたことになる。
 
日刊ゲンダイ記事は、今年2月のプレゼント攻勢にも言及
「昨年11月、安倍首相に同伴して訪米した昭恵夫人は、人脈を駆使してトランプファミリーの趣味嗜好を情報収集したといいます。そこで『メラニア夫人は真珠が大好き』と知った。今年2月の日米首脳会談で訪米した時も、ミキモトのパールピアスを贈っています」(前出の外交関係者)またこの時イバンカには、300万円の“テーブルランナー”をプレゼントしたという。普通のテーブルクロスと違い装飾性を目的としたテーブルランナーは高級品。


これも、厳重に管理されたのち、ミレニアはミキモトパールピアスを買い取ったのだろうか? アメリカでは上得意の為には、最高級品をアタッシュケースに入れ持参するか、店を閉めきってシャンパンなどを供し、特別なプライベートショーを開くのがよくあること。ミキモトもお向かいの奥さまのために当然やっているだろう。同じお金を払うのなら、手続きを踏む分面倒だ。イバンカの300万円の“テーブルランナー”をプレゼントはスミソニアン行き?


どちらにしろ、この時の訪問で最も話題になったのは、ミレニアの”公務”拒否。マンハッタン観光で、昭恵夫人をエスコートせず、ほったらかしたそうだ。これには、安倍訪米のことなど特に注目もしなかった米メデイアで非難が巻き起こった。そんな冷遇、辱めを物ともせずに、たいそうな心遣いの昭恵夫人はお育ちが良いのだろうが、どうせ調べるなら、アメリカの制度についても、調べてほしかった。


そして、日本政府は、アメリカ政府を見習って、大統領就任前のトランプへの金のドライバーも含め、これまでの貢物の、資金の出所を国民に公表するべきだ。
また、贈答品、飲食接待の記載も明確にし、審査もする機関を設けるべきだ。ゆるゆるの政党交付金についても審査を受けるべきだ。その際こうした機関の人事を内閣が決めるなどということはもちろんあってはならない。


PVアクセスランキング にほんブログ村
ランキングに参加しています。宜しかったら、両方を
クリックしていただけると嬉しいです。


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

にほんブログ村

人気ブログランキングへ