密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

なぜ軽々にヒットラーを持ち出すのか、、、。

ナチスに学べの麻生副総理、懲りずに問題発言。
ヒットラーの賛美はもとより、もののたとえであっても、ヒットラー・ナチスは非常にリスクの多い題材だ。下手をすれば政治生命が絶たれる(というかまず間違えなく絶たれる)。トランプを見よ、KKKネオナチはっきり非難できなかったことで集中砲火を浴びている。

麻生太郎副総理兼財務相は29日、横浜市で開いた自身が率いる麻生派研修会での講演で「(政治家を志した)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人を殺したヒトラーは、いくら動機が正しくても駄目だ」と述べた。ナチス・ドイツの独裁者を例示して政治家の心得を指南した発言で、国内外で問題視される可能性がある。


 講演では「確たる結果を残して初めて、名政治家だったと(言われる)。人が良いだけでできる仕事ではないと、皆さんもよく分かっている」とも述べた。(共同)


この程度のことを言うのになぜヒットラーを持ち出す?
麻生氏はヒットラーの何かを聞きかじっているのか、政党であるナチスとその総統ヒットラーに思い入れが深いようだ。ユダヤ人やドイツ人・ポーランド人、そしてロシアを含む全ヨーロッパが見た地獄の悪夢も、あくまで他人事という表層的軽さが見える。


「(政治家を志した)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人を殺したヒトラーは、いくら動機が正しくても駄目だ」日本人なら、なぜ、「結果が大事だ。何十万人を殺したトルーマンは、いくら動機が正しくても駄目だ」
と言わない? こう言えば、同じ文節でも勇気ある政治家として独立国リーダーと認められる。 
また、「結果が大事だ。何*万人を殺した<スターリン・毛沢東・東条英機>は、いくら動機が正しくても駄目だ」
などは、動機が正しいというと問題になる人々、その中でもチャンピオンはヒットラー。
東条英機なら、歴史修正主義戦前回帰内閣の一員として、顰蹙を買うにとどまったかも。軽すぎる、考えがなさすぎる。


整形外科病院院長先生と言い、ファッションでネオナチ、軽いイメージでヒットラーを持ち出しすぎる。 


大戦下に和訳された”我が闘争”(序文の日本政府の礼賛もすごい)緻密に民心誘導の計画を考えているが(ポスターや演説口調や演出など、広告代理店みたいに)、徐々に私憤が妄想化して螺旋状に練り上げられる、言ってしまえば退屈な代物(まあ本人軟禁状態で不自由と恥辱を貯めていた中、書かれたらしいのでさもありなんだが)。
思想として感動するなどという人の気が知れない。思想というより怨嗟本、How to本、”今に見ていろ”未来のシナリオ本みたい。


対して、軟禁どころか、まさに地獄の収容所からの生還者によって書かれた数多な著作には、過酷な状況での自己内分析や観察が施され、人間の存在という問いに進む驚異的なものも多く、記録映画、ドキュメンタリー映画にも魂を根幹から揺さぶられるものが存在している。こういうものを一つでも読み、見ることを、おそらくしていないのだろうと推察する。


麻生太郎という人の独特の言語感覚とユーモアは、誤解を恐れずにいうと嫌いではない。
高齢者80歳を過ぎた方が、老後の心配をしていると聞いて、『いつまで生きるつもりなんだよ』と言って大バッシングを受けた。
もし、これを毒ガス時代のビートたけしが言ったら、ご高齢者も『そりゃそうだ』と大笑いできるユーモアが当時の風潮だった。


ただし、政治家としては、ぐっと口を引き締めなくてはならない。何しろ80歳の方が老後はまだと感じるほど働かされ、老後=動けなくなったら、という世の中をつくった責任のある一味なのだから。


麻生氏は政治家を辞め、テレビの毒舌コメンテーターやコメディアンになるといい。
ただそれでも、ヒットラーネタはやめたほうがいい。


民族の宗教・歴史、特に悲劇が関わることのジョークは難しい。
アメリカで神風ジョークを聞くと、笑えない。
ある日本レストランで、カクテルKAMIKAZEの説明に自殺したくなるほどスパイシーと書かれたいて、私は二度とこの店に行きたくなくなった。



神風ジョークでただ一度大笑いしたのは、日本人(日系?)のコメディアンのジョーク。「私は日本一優秀なカミカゼパイロットだ!!!何しろ11回もミッションに成功したのだ」これにはおもわず笑ってしまった。日本人コメディアンだから言えるもので、カミカゼを自殺と茶化すものとは大きく異なっている。二度と帰れないと運命付けれれたカミカゼパイロットが11回も特攻を成功させて帰ってくる(そしてまだ生きている)この明るい不条理に笑える。


ユーモアは、力のないものが権力と戦う武器でもある。権力のある人間のユーモアは弱者への配慮を塾考した上で、知的にセンス良くなされなくてはならない。禁忌にあえて踏み込み、毒舌を吐くなら、それなりの目的を踏まえた覚悟で行わなくてはならない。
ともあれ、二度目のナチス関連発言は、海外紙でも取り上げられた模様、非難は免れない。歴史修正主義に加えてナチス礼賛、どういう国だニッポンは?!!


リテラは自民党の根底にナチスに学べが脈々と受けるがれているという論調を展開。
これは、麻生氏の軽口とは別に、安倍政治の根底にそういう傾向が確かに認められると感じていたので、記事の最終章を転載します。



歴史的に見ても自民党はナチス的価値観と親和性が高い
 現に、1994年には、自民党東京都支部連合の事務局広報部長(当時)だった小粥義雄氏が『HITLER ヒトラー選挙戦略』(永田書房)なるヒトラーの選挙戦略を学ぶという趣旨の書籍を出版。なんと自民党の候補者に向けた選挙戦略啓発本で、“ヒトラーに学べ”と堂々と宣言していたのである。

 しかも、同書には高市早苗前総務相がこんな推薦文を寄せていた。
「著者の指摘通り勝利への道は『強い意志』だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ!」
 同書は米ニューヨーク・タイムズ紙などから「ヒトラー称賛」と批判を受け、ユダヤ人団体も抗議。わずか2カ月後に絶版回収となったが、それでも推薦文を書いた高市前総務相や稲田朋美前防衛相、西田昌司参院議員という自民党議員は、2014年にネオナチ団体代表とツーショット写真を撮っていたことが発覚し、またも海外から批判を浴びている。
 
つまり、自民党はもともとナチスに対する批判的視点や拒否感が欠落しているのだ。それも当然だろう。以前にも本サイトでは指摘したが、源流を辿れば、戦前、大日本帝国はヒトラーのドイツ、ムッソリーニのイタリアという独裁主義国家と三国同盟を結び、アメリカやイギリスなどの民主主義国家と戦争を繰り広げていた。そして、安倍首相の祖父である岸信介元首相をはじめ、そのナチス・ドイツと日本が結びついていた時代に政権の内部にいたり官僚だった人間たちが参加してつくったのが自由民主党だからだ。


そう考えれば、敗戦と占領によってアメリカに対して恭順の意を示しているだけで、この政党の底流に流れている考え方はアメリカやイギリスなどの連合国的価値観よりも、ドイツ、イタリアなどの枢軸国的価値観に近い。
 

そして、安倍首相が深く関与して作成された憲法改正草案でぶちあげた緊急事態条項の創設が物語るように、その精神は安倍首相をはじめ現政権に受け継がれ、いま、さらに再強化されているのだ。
 

たとえば、安倍首相が「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と自分の批判者を国民とみなさず分断したことも、現在の北朝鮮のミサイル問題でやたら脅威と憎悪を煽り立てているのも、「ナチスの手口」にほかならない。


事実、ヒトラーの右腕だったヘルマン・ゲーリングは、こう述べている。
「国民を戦争に駆り立てるのは簡単なことだ。『われわれは外国から攻撃されようとしている』と国民をあおり、平和主義者を『愛国心が欠けている』と非難すればいい」
 麻生副総理の発言への責任追及は当然だが、このように問題は根深いということをよく知っておく必要があるだろう。なにしろ、いままさにヒトラーを「動機は正しい」とする者たちによって、歴史が繰り返されようとしているのだから。
(編集部)
イタリアもドイツも歴史を検証した。ムッソリーニを国民の手で吊るし、ナチス残党を追い続け裁判にかけ続けている。歴史検証を曖昧にしてきた日本だけ、かつての”栄光”をもう一度と戦前回帰を目論む政治家が国を乗っ取って好き勝手をしている。


歴史を繰り返させてはならない。彼ら目論見通りにいかないことを示す時だ。


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