密接な関係にある他国から

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小さな一歩ーサウジアラビア女性の選挙参加

サウジアラビアの女性の権利は、とても低く、不当な処罰、虐待もおこるなか、初めて女性の参政権が認められた地方議会選挙の選挙活動が6日までに始まり、900人以上の女性が立候補した。
CNN12/6 http://www.cnn.co.jp/world/35074514.html
保守的なイスラム教の制度が色濃く残るサウジアラビアで初めて女性の参政権が認められた地方議会選挙の選挙活動が6日までに始まり、900人以上の女性が立候補した。投票日は12月12日。
女性の参政権は2011年、故アブドラ国王が国王勅令で承認していた。サウジの公職選挙で、女性の立候補や投票が認められたのは今回の地方選挙が初めて。女性の投票権が認められたのは3カ月前だった。
女性の選挙参加は地方自治体レベルに限定されているため、今回の制度改革に大きな意味はないとの批判も出ている。
女性の自動車運転禁止に反発する行動を昨年行い逮捕されていた女性ら2人は、今回の選挙で立候補を認められなかったと主張している。2人は異議申し立てを行う考えを示している。同国では女性の社会進出に制約があり、男性の保護者なしでの旅行や通学も許されていない。
米国務省によると、サウジの地方議会選挙は定数の議席の半分が争われ、残りは国王が任命する仕組みとなっている。故アブドラ国王はまた、13年の勅令で国王に助言する役目を持つ諮問評議会のメンバーの少なくとも2割を女性にする考えも示していた。


(By Wikipedia)サウジアラビアにおいては前近代的なイスラム法に基づく人権蹂躙が数多く報告されている。これはサウジアラビアでは宗教が法律と融合しイスラム教を擁護する法としてのイスラム法が規定され、それに基づいて行政が執行されているためである。当然ながら自由権規約・社会権規約とも批准していない。このため近年は欧米諸国からのみならず他のアラブ諸国からも人権擁護を求める声が寄せられる


このような抑圧の中,しかし女性たちは,人権,学ぶ権利などを主張してデモをおこなう。これは大変な勇気のいる事だ,しかし恐れを超えて新しい意識の奔流が溢れ出しているといえる。2008年には、これまで女性が学ぶことが困難であった医学、経営学、外国語などを教えるサウジアラビア初の女性専用の総合大学を創設することが国王アブドラ国王によって決定され、リヤド郊外で起工式が行われた。数千年の厳しい戒律を持つイスラム教国でも、女性たちが声を上げる事によって、少しつづ動かされてゆく。


2014年2月には、「社会の安全や国家の安定を損なう」全ての犯罪行為、「国家の名声や立場に背く」行為をテロリズム行為と断じ処罰対象にする対テロ法を施行した。これにより捜査当局は“容疑者”の尾行や盗聴、家宅捜索が可能になる。ヒューマン・ライツ・ウォッチは「当局がすぐに平和的な反体制活動家に対して新法を利用するだろう」と警鐘を鳴らした。これは私たちにとっても、人ごとではない,国民の安全の名の下に、政権の支配しやすい管理しやすい体制を整える法を制定するのは、全体主義国家、国粋主義政治家の常である。


日本も近い過去、女性の参政権は認められていなかったし,自立も認められてい無かった。『女は三界に家無しー「三界」は仏語で、欲界・色界・無色界、すなわち全世界のこと》女は幼少のときは親に、嫁に行ってからは夫に、老いては子供に従うものだから、広い世界のどこにも身を落ち着ける場所がない。』といわれてきた。今も平等とは言いがたいし、日常の要所要所でこういう過去からの風習,観念がはばをきかせている。しかし、法の下では平等であり、自分の意志で学問をこころざし、恋愛,結婚をし、選挙に参加できるのだから、もっと進化の努力が出来る事を自覚して、貴重な投票権をむだにせず、投票し、声を上げ続けなくてはならない。


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