密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

続ユナイテッド事件 ベトナム系初老の被害男性、脳震盪と鼻の骨折で手術

被害者がアジア系だと、なんとなく他人事でない気がしてしまう。
ユナイテッドの機内から強制退出させられた、被害者のデービッド・ダオ医師は鼻を骨折していたそうだ。ネット状の映像で、朦朧としている様子や、鼻血かあるいは口が切れているか、流血している様子も見られたし、戻ってきて、『家に帰らなくては』と訴えている様子もフラフラしていた。警察官の態度は凶悪犯のとりおさえのようだった。


ダオさんは1975年のサイゴン陥落でベトナムを脱出しアメリカに渡ってきたそうだ。
してみると、やはり英語には訛りが残っていて、ネイティブのようには話せない。そうしたことから、一般のアメリカ人に当然払われる敬意が払われないこともある。人種差別的な扱いをされた可能性を指摘する声も出ている。しかも、ベトナム避難民世代ということは、初老のアジア人だ。身体的にも複数の警察官が暴行を加えなくてはいけない必然性もない。


治療を受けたダオさんの声明は「数多く寄せられた祈り、心配、支援にとても感謝していることを世界の人々に知ってもらいたい」としている。また、「通路を引きずって行かれたことは、ベトナムでの経験以上に恐ろしかった」と話しているという。もう二度と飛行機には乗りたくないといい、ケンタッキー州の自宅には車を使って帰宅するだろうとしている。


そうケンタッキーまでは自動車でも行かれる。乗客を無理やり排除するなら、自動車で行かせるくらいのことをやっても良かったものを。


しかも、ユナイテッド側は当初ダオさんが攻撃的だったと語っていたが、これもダオさんが、患者が待っているのでこの飛行機を降りたくないと、状況説明を冷静に行っているところを録画していた人がネットにアップ。こうなると乗務員の対応に問題があったという疑いがより強くなる。


情報が出れば出るほど、腹立たしくなる。


飛行機に乗って帰宅する普通の市民が、こんな目に遭ってしまうことの恐ろしさ、理不尽さ。警察官の過剰防衛による死亡者(特にアフリカ系に対して)も後をたたない。誰が銃を携帯しているかわからないアメリカの社会において、警察官も命の危険にさらされているというのも事実だが、今回は、機内、すでにセキュリティーを通過した乗客は武器の携帯はしていないのだ。過剰対応である。


乗客より自社の立場で強行した、ユナイテッドはそれなりの対価を支払わなくてはならない。



【ニューヨーク共同】米シカゴで離陸前のユナイテッド航空機から男性客が引きずり出され負傷した問題で、被害者のケンタッキー州のデービッド・ダオ医師の代理人弁護士は13日、記者会見し、ダオ氏が歯を2本折り、鼻も骨折した上、脳振とうも起こしていたと明らかにした。


 記者会見に同席したダオ氏の娘はユナイテッド航空の対応について「驚き、うんざりしている」と述べた上で「いかなる人間に対しても(同様の問題が)起きるべきではない」と訴えた。



PVアクセスランキング にほんブログ村
ランキングに参加しています。宜しかったら、両方を
クリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

にほんブログ村


人気ブログランキングへ